魂の園芸用語辞典

支柱

【 しちゅう 】

背の高い倒れやすい植物を支える棒や杭のこと。

実を着ける野菜の多くは、実の重さで枝が折れたり転倒するのを防ぐために、支柱を使った栽培が一般的である。
竹などを利用する事も出来るが、現在では金属製の棒をコーティングした「イボ竹」と呼ばれる支柱が広く使われてる。
植物の大きさにあわせて、サイズや立て方を工夫すると良い。

支柱とは、ある意味「モテアイテム」である。

支柱とひとことに言っても、最もスタンダードな棒状のものだけでも太さ、長さ、硬さなどさまざまなバリエーションがある。さらに曲がっているもの、波状にうねっているもの、アーチ状のものなど、個性的なものも多い。

家庭菜園ではそれらの支柱を、野菜の育ち方や環境にあわせて自在に組み合わせて使うことになる。「合掌式」「ピラミッド組み」「あんどん型」など定番テクニックがあり、いくつか覚えておくと便利。

特にベランダや庭先などの小スペースの場合、この支柱を使いこなせるかどうかが収穫量に直結する。いかに少ないスペースを無駄なく効果的に活用するか。それを実行するには収納王子ばりのトンチが必要。

支柱に麻ヒモを組み合わせて立体的に野菜を育てる「3D栽培」や、地面を這うように横に育つ品種を、上に成長するように仕立てる「空中栽培」など、ダイナミックな仕立て方も小スペースを意識して誕生したものだ。

しかし支柱自体はバリエ豊富でも、それを自由自在に使いこなすのはかなり難しい。それだけに、支柱を使ってバパッと仕立てられる人は一目置かれる存在。特に女子の前でやると「キャー○○さんカッコいい!」とモテモテになる可能性あり。「スキー場3割増の法則」と同様、「支柱使い3割増の法則」があるとかないとか。

ただし「オレの支柱がおまえと合掌したがってるぜ!」などと下ネタで使うと、ドン引きされるので要注意。

文:アキエダ / 絵:サノア