家庭菜園ニュース

和紙作り「ホップのつる」で成功(岩手県立遠野緑峰高校)

元記事はこちら 【 日本農業新聞 】 2014年10月29 掲載ニュースより

315_news

ホップの蔓を再利用して和紙に。

岩手県遠野市は、ホップの生産が全国トップ。そのホップの蔓は焼却処分されてきました。
これを「もったいない」と注目し、再利用にむけた研究を重ねてきた高校生が、「コウゾ」の代わりにホップを使った和紙作りに成功したそうです。

和紙は無形文化遺産にも登録されるようですが、純国産のコウゾの和紙は、今ではとても貴重なんですって。
高校生たちは農家さんから、「つるには繊維が豊富に含まれている」と聞いて、それなら和紙を!と思い立ったそうです。何度も失敗を重ねたそうですが、「ホップを作る農家を元気にしたい」との想いが実を結び、今では地元のホップ生産組合のお名刺にも使われてるんだそーです。注文が殺到してるんですってよ!何と言う美しい地元愛。

今後は企業と提携してお酒のラベルに使ってもらったり、先の震災の避難者の方たちに和紙作りの講習会を開いたりと、精力的な活動が予定されてるみたいです。

この素晴らしい研究活動に対して、10月22、23日に沖縄県で開かれた日本学校農業クラブ全国大会では、文部科学大臣賞を受賞したとのこと。

すごいね。無謀だと言われてたらしいけれど、頑張った甲斐が…というよりも、大人も見習ったほうが良いなぁ、と思いましたよ。何でもコスト計算して簡単に「やらない」ことを結論付けてしまう悪い癖。そんな私の中の「ダメな大人」に爪の垢を飲ませてやりたいぐらいです。

活動を応援してきたホップ農家さんの言葉がまた、良いです。
安部純平さん(58)は「何度も実験を重ね、そのたびに良くなっていき、感激した。遠野の新たなおみやげ品になり、地域の起爆剤になると確信している」と。

六次産業化というと急に難しそうな話になってしまいがちですが、こういう「もったいない」から生まれる気付きが、十二分に地方を元気にすることもあるだろうと思います。